ミネベア( http://www.minebea.co.jp )は、歯科、医療機器及び航空宇宙産業向け特殊ベアリングの製造販売会社であるドイツのマイオニック社(myonic Holding)の全持分の取得について、同社出資者と合意した。
マイオニックは、ドイツとチェコに製造拠点、欧州と米国に販売拠点を持ち、高精度ベアリングの製造技術を背景に、歯科、医療用機器の市場を中心に売上を伸ばしている。また、ミネベアは同社と同様に歯科、医療機器用ベアリングに強みを持つ米国子会社NHBB (New Hampshire Ball Bearings)を保有している。
今後、ミネベアは、マイオニックをこれら製品の欧州地域における拠点と位置づけ、NHBBと連携・補完させて販売を拡大していく。さらに、航空宇宙市場向けの特殊ベアリングの開発にも積極的に取り組み、極小ベアリングのリーディングカンパニーとしての事業強化を目指す。
マイオニックは、世界的に歯科機器市場で強みを持つが、今回の買収により、ミネベアの得意とする欧州の航空宇宙産業市場でもマイオニック製品の販売拡大が可能となる。
マイオニックが製造販売する製品は以下のとおり。
(1)極小ベアリング(インチ・ミリサイズ)
(2)スラストベアリング
(3)デンタル機器用トルクチューブベアリング
(4)X線チューブベアリング
(5)航空機器用ベアリング等
マイオニックは1936年に設立。現在従業員数が433名(2008年6月30日現在)で、連結売上高は3,207万5,000ユーロ(約38億円、2007年12月期)。
本買収の譲渡日は2009年2月末前後の予定で、ミネベアでは「2010年3月期通期の業績に与える影響については、単体、連結業績ともに軽微となる見込み」としている。