日本精工(NSK、Tel.03-3779-7050、 http://www.jp.nsk.com )は世界最速の「240m/minの超高速テーブル」を開発、「JIMTOF 2008日本国際工作機械見本市」に参考出展した。現状の工作機械の最高速度120m/minに対し、2倍の送り速度を実現した。
本製品は、大リードボールねじ(軸径50mm、リード80mm)を採用し、3,000min-1で駆動することにより、240m/minの高速送りを実現した。これは、現状の工作機械の実用的な送り速度60m/minに対し4倍、最高速度120m/minに対し2倍の送り速度。モータをねじ軸両端に配置し、高速に伴う高加減速に必要な大トルクにも対応している。
ボールねじの循環方式に独自の高速・静音技術を駆使したエンドデフレクタ方式を採用し、騒音・振動を従来のチューブ式ボールねじに比べ、約半分に低減している。
従来の軸心冷却とあわせて、ナット冷却、支持軸受冷却を採用し、ねじ軸、ナット、支持軸受等すべての送り系要素の温度上昇を1℃以下に抑えたことで、熱による位置決め精度や機械変形への影響を最小化した。
ボールねじは特殊設計4条ねじにより大リードでありながら高負荷容量、高剛性となっているほか、熱変形の最小化によりボールねじの支持方法を両端固定(ダブルアンカー)とすることが可能となり、送り系の高剛性化が実現した。
直動案内はローラガイドを使用し、装置全体の高速化・高剛性化も実現。