電通国際情報サービス(ISID)と沖電気工業は、ISIDの製造業向けクラウドPLMサービス「PLEXUS(プレクサス)」の新たなラインアップとして、沖電気工業の製品含有化学物質情報システム「COINServR- COSMOS-R/R(コインサーブコスモスアールツー)」の機能の一部を搭載した「PLEXUS CM」の提供を開始した。
欧州連合(EU)のRoHS指令やREACH規則をはじめとする、各国における環境対策の強化や関連法令の施行により、電気・電子・機械などの製造業では、部品調達や組み立てなどのサプライチェーン全体にわたって化学物質情報を管理し、納入先企業へ報告する必要がある。部品の原材料はもとより塗装や接続材料など、管理すべき化学物質情報は多岐にわたり、さらに規制強化により対象品目は年々増加している。これらの情報を的確に管理し、確実に納入先への報告を行うには、製品設計段階から適切な施策を講じる必要があり、特に国内外に設計・生産拠点を持つ海外進出製造業にとって大きな負担となっている。
「PLEXUS CM」は、化学物質に関する情報伝達業務を効率化するためのサービス。沖電気工業が開発・販売している製品含有化学物質情報システム「COIN Serv-COSMOS- R/R」をISIDがクラウド向けに拡張し、SaaS型で提供する。同サービス単体の利用だけでなく、「PLEXUS PDM(設計情報管理)」など他の「PLEXUS」のメニューと組み合わせることが可能で、設計情報と連携した化学物質情報システムを、初期投資を抑制しながら短期間で構築することができる。
具体的機能としては、1.化学物質情報管理機能2.ドキュメント管理機能3.構成情報登録機能4.化学物質含有量集計機能5.報告レポート作成機能6.各種検索・参照機能7.マルチ言語対応(日本語、英語、中国語)など。設計情報管理システムの「PLEXUS PDM」など他のPLEXUSのメニューと組み合わせることで、設計情報と連携した化学物質情報システムを構築できる。初期費用は30万円からで、ベース費用が1契約当たり8万円/月。同時アクセスライセンスは、1ユーザー当たり2万円/月である。