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NIMSなど、ケイ素を含む新しい有機構造体膜の合成に成功

1年 8ヶ月 ago
NIMSなど、ケイ素を含む新しい有機構造体膜の合成に成功

 物質・材料研究機構 (NIMS) と自然科学研究機構 分子科学研究所を中心とした国際共同研究チームは、表面合成に新化学反応を導入することにより、通常は炭素だけで構成されるベンゼン環の一部を周期表同族元素のケイ素で置き換えた2次元の共有結合性有機構造体 (COF) 膜の合成に世界で初めて成功した。この新しいCOF膜は一般的な化学合成手法ではなく、金属表面上での化学反応を利用することで達成され、表面合成を利用した新規材料開発の可能性を示す結果となった。

 ナノメートルサイズの空孔を持つCOF膜は、電池材料、触媒、さらに、小分子の分離など幅の広い応用が期待されている。それらの機能の実現に向け、分子薄膜内の所望の位置に炭素以外の窒素やホウ素などを導入する手法の開発が必要だった。また、人類が使用できる地球表面部分に存在する元素の中で、重量比で二番目に多いケイ素原子 (クラーク数 : 25.8 %) の導入効果に関心が持たれていたものの、ケイ素を導入したCOF膜は実現されていなかった。これは、周期律表で炭素と同じ14族に分類され最も炭素の特性に近いとされるケイ素が無機化学で扱われ、COF膜合成で利用される有機合成に馴染みのない元素であるという事実も否定できないという。

 近年、有機合成した小分子を金属の固体表面上で化学反応させて、炭素薄膜やCOF膜を形成する分子合成技術の開拓が注目されている。今回の成果では、有機合成で小分子にケイ素を導入することなく、金 (111) 表面上に蒸着したケイ素と小分子を直接反応させる新しい分子合成手法を開発、従来技術では作製できなかった「ケイ素を含むCOF膜 (炭素ナノ薄膜) 」の合成に成功した。

 今回の研究で開発した合成手法を応用すれば、より重い同族元素であるゲルマニウムやスズを含む炭素薄膜の合成も可能となり、炭素と同じ14族元素を含む多様な炭素ナノ薄膜の物性解明も進むという。多様な炭素ナノ薄膜を次世代ナノエレクトロニクスで活用すべく、所望の特性を付与する表面合成技術への展開を目指す。

(a) 本研究で開発した表面化学反応。(b) 合成したケイ素を含むCOF膜の概略図。Br : 臭素原子 (赤球) 、Si : ケイ素原子 (紫球) 、炭素原子 (黒球) 、水素原子 (白球) 、基板の金原子 (金球)

 

admin 2022年12月26日 (月曜日)
admin

NTN、軽可搬重量ピッキングロボット用のロータリアクチュエータ式ハンドを開発

1年 8ヶ月 ago
NTN、軽可搬重量ピッキングロボット用のロータリアクチュエータ式ハンドを開発kat 2022年12日26日(月) in in

 NTNは、5kg以下の軽可搬重量のピッキングロボット向けに、小型・軽量で、0~100°の範囲で設定した任意の2点の角度に姿勢変更が可能な「ロータリアクチュエータ式ハンド」を開発した。ピッキングロボットの先端部に装着し、ランダムな姿勢の対象部品(ワーク)に対して様々な方向・角度からのピッキングが可能となる。ワークの取り逃しや搬送時の落下を防止することにより、搬送や整列における生産性の向上に貢献する。

ロータリアクチュエータ式ハンド

 

 ピッキング作業には、一般的に高速で強度の高い水平多関節ロボット(スカラロボット)が使用されている。スカラロボットは、ワークに対して横方向や斜め方向からのピッキングができず、上方からのピッキングに限定されるため、ピッキング可能な姿勢のワークが流れてくるまで待機することがあった。さらに、ロボットの先端に装着するハンドは一般的に重量が大きく、可搬重量が大きいロボットが必要となり、ロボットの動作速度が遅くなったり、周辺装置との干渉を回避するため装置全体が大型化することも課題となっていた。

 今回開発したロータリアクチュエータ式ハンドはロータリアクチュエータの回転軸を中心にワークを掴むチャック部との締結部が回転することで、チャック部の位置や姿勢を0~100°の範囲で設定した2点の角度に変更することが可能で、ピッキングロボットの先端部で本開発品を回転させることで、横方向や斜め方向からのピッキングが可能となり、ワークの取り逃がしを大幅に削減する。ロータリアクチュエータ、チャック部をコンパクトに一体化することで、小型・軽量化を図るとともに周辺装置の干渉も防止しているほか、チャック部のツメ形状を最適化することによりワークの落下も防止する。

 スカラロボットを用いたピッキングロボットと本開発品を組み合わせることで、従来では困難とされていたランダムな姿勢のワークを高速でピッキングすることが可能となり、生産性の向上に貢献する。さらにピッキング後の搬送中にワークの姿勢を変更することも可能なため、ワーク姿勢を整える機構や工程を省略することができ、搬送ラインのコンパクト化にも貢献する。

kat

新東工業、「Expert Bisai Creators Contest 2022」の1インチ部門で準優勝

1年 8ヶ月 ago
新東工業、「Expert Bisai Creators Contest 2022」の1インチ部門で準優勝

 新東工業( https://www.sinto.co.jp/ )は、微細加工工業会が主催する「Expert Bisai Creators Contest 2022」の「1インチ部門」において準優勝を受賞した。

 このコンテストは、日本が世界に誇る微細加工技術を分かりやすい形で発信し、微細加工市場の活性化を図ることを目的とし、微細加工従事者やデザイナー、学生等を対象に、微細加工技術を活かしたデザイン性のある作品を募集し優秀作品を表彰するもの。1インチ部門(25mm以内の寸法以下の作品)、時計・宝飾・オブジェ部門、3Dデザイン部門で構成され、同社が出品した「地球の移ろい」は1インチ部門で準優勝に輝いた。

 「地球の移ろい」は、「太陽」をコンセプトに朝・昼・夜の光の入り方で変化する影の表情を演出した作品で、球体の中には「太陽が育むもの」をイメージし、海・風・山・木々が表現されている。小さな世界での大きな変化を楽しむことができる。

 「太陽」をコンセプトに朝・昼・夜の光の映り込みにより表情が変わるデザインにした、ポップアップカード。 精密板金が得意なマツダとコラボレーションし、小さな世界での大きな変化を楽しめる。 球体の中は「太陽が育むもの」をイメージし、海・風・山・木々を表現した。 忙しい日常の中で、ふと小さな世界の変化に目を向けるきっかけになる作品となっている。

 

admin 2022年12月26日 (月曜日)
admin