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ジェイテクト、コラムアシストタイプの電動パワーステアリングが国立科学博物館「未来技術遺産」に登録
ジェイテクトの「コラムアシストタイプ 電動パワーステアリング(C-EPS)」が、今年度の「未来技術遺産」として、国立科学博物館に登録された。C-EPSは、同社が開発を進め1988年にスズキの軽自動車「セルボ」に搭載、世界で初めて実用化・量産化を実現した電動パワーステアリング(EPS)。
世界初の電動パワーステアリング「C-EPS」写真左から、国立科学博物館 館長 真鍋真氏、ジェイテクト 経営役員 CTO 阪田勝利氏
未来技術遺産は国立科学博物館が定めた登録制度により保護される文化財で、過去の科学技術史資料のうち、科学技術史において重要な成果を示し、未来へ引き継ぐべき遺産であるという意味で名づけられた登録資料の愛称。日本の科学技術の発展に重要な意義を持つものを選定し、その保存を目的として登録を行っている。2008年10月9日に第1回が制定されている。
1980年代に自動車の普及とともに軽自動車の需要が拡大する中、女性や高齢者にも運転しやすい自動車として、パワーステアリング搭載へのニーズが高まっていた一方で、当時主流だった油圧式パワーステアリングは、エンジンの力で油圧ポンプを作動させるため小型エンジンを搭載する軽自動車では負担が大きいという課題があった。こうした中でジェイテクトは、軽自動車向けのEPSであるC-EPSを開発し、1988年にスズキの軽自動車セルボに搭載。世界初となるEPSの実用化・量産化を実現した。今回の未来技術遺産への登録は、軽自動車の快適性向上に加えて、乗用車への搭載が広がり省エネや燃費向上に大きく寄与した点も認められたもの。
ジェイテクトが開発したEPSは、1988年の誕生以来、世界各国の自動車メーカーに広く採用され、2015年にはグローバル累計生産台数1億台を突破。同社は現在に至るまで、EPS世界シェアNo.1のリーディングサプライヤーとして、安全、快適で環境にやさしい自動車づくりに貢献してきた。
1988年の世界初EPS量産化から2025年の操舵ユニットと転舵ユニットを機械的に接続しないリンクレスのステア・バイ・ワイヤシステム「Syncusteer™」(シンカステア)の量産化にいたるまで、ジェイテクトは操舵技術の進化を通じてモビリティの可能性を広げてきた。C-EPSもその技術の系譜に位置付けられ、この先も同社は車の曲がる機能を支えるソリューションとして、モビリティ社会の未来に貢献していく。
三洋貿易、薄膜の機械的物性評価技術をテーマに、ユーザーズミーティングを開催
三洋貿易は9月15日、東京都葛飾区の東京理科大学 葛飾キャンパスで、ユーザーズミーティング「実践講座 機能性薄膜の機械的物性評価技術」を開催した。
まず第一部として、東京理科大学 教授で日本トライボロジー学会 会長の佐々木信也氏による座学「レーザ励起表面弾性波法による薄膜のヤング率測定」が行われた。
薄膜のヤング率測定では、圧子の押込み荷重を除荷した時の荷重‐変異曲線からヤング率を求めるナノインデンテーション法(ISO 14577)が一般的だが、例えば膜厚100nmの薄膜を測定する場合、母材の影響を排除するため圧子押込み深さは経験則より膜厚の1/10以下である10nm程度としなければならない。しかし、このような微小領域の圧子先端形状を精密に把握することは難しいため、圧子形状に依存するヤング率測定には自ずと限界がある。
ここでは、こうしたナノインデンテーションによる測定値を補償する手法の一つとして、ドイツのフラウンホーファー研究所IWS(材料・ビーム技術研究所)のD.Schneider博士らによって確立されたレーザ励起弾性波法について解説。レーザ励起弾性波法は短パルスレーザを表面に照射することで弾性波を誘起し、その分散挙動から表面近傍のヤング率を求める非破壊測定方法である。数nmオーダーの薄膜でも測定が可能、測定時間が短く繰り返し精度が高いほか、ヤング率測定だけでなく表面損傷状態の評価にも利用できる。本座学では、レーザ励起弾性波法の基本的な測定原理とレーザ励起弾性波測定システム「LAwave」の概略を説明しつつ、水素フリーDLC膜の品質管理や(ナノインデンテーション法では評価が難しい)多孔質な溶射被膜の欠陥測定といった薄膜の測定例をもとに、その特徴を紹介した。
佐々木信也氏による座学のようす
続いて第二部として、佐々木研究室が保有するLAwave装置を用いてSi基板上に成膜した膜厚80nmのDLC薄膜のヤング率などを測定するデモンストレーションが行われた。
デモ測定のようす
その後、具体事例に基づく評価方法・改善対策などに関する個別相談会・情報交換会が活発に催された。
kat 2026年9月30日 (水曜日)