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ジェイテクト、環境規制対応の真空・クリーン用ベアリングを開発
ジェイテクトは、欧州連合(EU)の化学物質規制「REACH」や「POPs条約」など環境規制に対応する特殊環境用軸受「EXSEVシリーズ」として、真空・クリーン用ベアリング「EXSEV🄬-EX」を新たに開発した。
本年4月から、同社徳島工場、国分工場、亀山工場と、グループ企業のダイベアで量産を開始する。半導体製造装置メーカーやフィルム製造装置メーカーなどへの提案を進め、10億円/年の売上を目指す。
製品イメージ
REACH規則の制限対象物質リストが修正され、本年7月4日から、パーフルオロオクタン酸(PFOA)およびその関連物質が規制の対象となる。
同社ではこれまで、低発塵で主に半導体製造過程など真空環境で使用されるフッ素系グリース(KDLグリース)を使用した「DLベアリング」を製造・販売してきたが、このグリースの製造過程でPFOAが発生することが分かっている。
そこで今回、製造過程で規制対象物質を含有しないグリースを使用し、環境規制に対応した軸受「EXSEV🄬-EX」を開発したもの。
開発品では、環境規制に対応するだけでなく、従来のDLベアリングと比較して、低発塵、アウトガス、起動トルク、回転トルク、音響、寿命において同等以上の性能を有することが確認されている。
発塵量の比較(ベアリング)
アウトガス量の比較(グリース)
イグス、低摩擦係数で減振性に優れた高性能樹脂をすべり軸受材質に追加
イグスは、低摩擦係数で優れた減振性を備えた高性能樹脂「イグリデュールE7」をすべり軸受材質に追加した。
イグリデュールE7の製品イメージ
すでに、リニアガイド「ドライリン」のスライドパーツとしてドイツ本社の試験施設で優れた性能を実証。現在すべり軸受として12の標準サイズを提供しているが、その他のサイズやカスタム仕様も要望に応じ対応が可能としている。
包装機械、繊維機械、家具製造の分野などに適している。
新材質はすでにカメラや電車ドア、3Dプリンターなど多くの用途で採用。特に優れた減振性について、ユーザーから高い評価を得ている。
このためイグスでは、新材質を用いたすべり軸受を開発。特に低~中程度の負荷がかかる揺動運動に適しており、推奨最大許容面圧は18MPa。また、摩擦係数が非常に低いため駆動力を削減でき、その結果コスト削減が図れる。