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ジェイテクト、トルク半減のトランスミッション軸受を開発

 ジェイテクト(Tel.052-527-1900、http://www.jtekt.co.jp)は、回転時のトルクを大幅に低減した自動車のトランスミッション用スラスト針状ころ軸受(スラストニードル軸受)を開発した。この低トルクタイプのスラスト針状ころ軸受は、従来品に比べ回転トルクを約50%低減、自動車の燃費向上に貢献する。

 自動車には100?150個の軸受が使用されており、近年のCO2排出削減のため自動車の燃費規制が強化される中、あらゆる軸受で低トルク化、小型・軽量化が求められている。ジェイテクトでは駆動系ユニットの高効率化の要求に応えるため、自動変速機1台に平均10個程度使用されるスラスト針状ころ軸受の低トルク化開発を進めていた。

 開発品の改良のポイントは、ころ端面と保持器ポケット端面とのしゅう動抵抗に着目したこと。ころ端面の周速が小さいころの回転中心付近で保持器ポケット端面と点接触させる構造に変更するため、保持器のポケット端面に凸部を設けるよう保持器の断面形状を変更した。これにより、従来品と同等の寿命・高速性・耐摩耗性を確保しながら、回転トルクを50%低減することに成功した。

 ジェイテクトでは、低トルクスラスト針状ころ軸受で2012年に12億円の売上を目指す。