ダイセル・エボニックの扱う硬質発泡体「ロハセル」が、米島フエルト産業のスマートフォンレシーバースピーカー用超極薄コンポジット振動板のコア材として採用された。
スマホにおけるマイクロスピーカーにはラウドスピーカーと耳元で受話音の再生を主に行うレシーバースピーカーの二つが搭載されているが、昨今のマイクロスピーカー振動板は高出力(大音量)に伴う高い耐熱性が求められ、レシーバーではさらに小型化が必須となる。
これに対しダイセル・エボニックの販売するロハセルは、高温(150~200℃)環境下での耐熱性に優れ高温下での使用に耐え、また、約100μmと薄肉化されたことで、レシーバー振動板の小型化と軽量化による高音質化に貢献している。
独エボニック リソースエフィシエンシー社が開発し日本国内ではダイセル・エボニックが販売するロハセルは、従来、CFRPなどのコア材として航空機の圧力隔壁やハイクラスの乗用車のコックピット等への採用が進んでおり、そのほとんどが大型の部品となる。
今回は米島フエルト産業が独自に開発したスライス技術により極薄にカットされたロハセルが、微細な振動板のコア材として高耐熱、軽量という特性を発揮している。
ダイセル・エボニックでは12月5日~7日に千葉市美浜区の幕張メッセで開催される「高機能プラスチック展」に出展(ブースNo.:6ホール32-53)、極薄加工されたロハセルの展示を予定している。
マイクロスピーカー
レシーバー用超極薄コンポジット振動板と超極薄スライス加工硬質発泡体ロハセル