SCREENホールディングスはこのほど、多様な形状を持つ組み立てユニットを精密に検査する自動外観検査装置「IM-4100」を開発、販売を開始した。主に混流生産で作られるさまざまな形状の組立品に対して、目視による全数検査工程の自動化を実現。生産現場の作業省力化と欠陥品の流出防止を図る。
近年、インダストリー4.0の普及を背景に、一つの生産ラインに多様な組立品を流して生産効率を高める混流生産を採用する工場が増加している。しかし混流生産では、生産ラインに複雑かつさまざまな形状のユニットが混在するため、部品の欠落や取り付け不良を検査するには主に目視で全数検査を行う必要があり、検査に手間を要することや、ヒューマンエラーによる欠陥品の流出が課題となっていることから、それらを総合的に解決する実用的な検査装置が求められている。
このようなことから同社では、自社のコア技術である画像処理技術を応用し、独自の光学システムを採用した同品を開発。高精度な検査アルゴリズムを複数搭載しており、部品の欠品・異品の検出に加え、位置ずれや取り付け角度が許容範囲に収まっているかを判定する「あいまい検査」を実現。1カ所当たり約0.5秒で、必要な検査項目をすべて自動で良否判定することが可能だという。さらに、QRコードやバーコードを用いて生産管理システムからリアルタイムに設計情報を取得できるため、さまざまな混流品にも対応可能となり、多品種少量生産の組立ラインの信頼性向上を図ることができる。