神戸製鋼所は、自動車向け押出事業を手がける溶解から加工までの一貫生産拠点を、米国ケンタッキー州ボーリンググリーン市に設立し、2016年の夏から建設を開始する。2017年後半の加工工程稼動開始後、2018年後半に溶解・押出工程の稼動を順次開始する予定であり、自動車のバンパー材や骨格材などを製造・販売を行う。
北米は世界第2位の自動車市場であり、2025年に向けた燃費規制(CAFE規制)強化への対応から、大型車を中心に車体の軽量化ニーズが加速してきており、バンパー材や骨格材などでアルミ押出材需要の大きな拡大が見込まれている。
同社は、1990年代に日系自動車メーカー向けにアルミバンパー材を納入して以来、20年以上日本市場での実績がある。長年の事業経験の中で培った高強度7000系合金開発力と断面設計技術力を両軸とした同社独自の軽量化提案は、顧客から高い評価を得ているという。
今回、米国に新拠点を設立したことにより、自動車向けアルミ押出材の大きな需要拡大が見込まれる北米市場においても、日本同様、高品質の押出・加工品を現地供給することが可能となる。