「伊勢志摩サミット」(5月26日、27日開催)に先立ち、4月22日~28日に開催された「2016年ジュニア・サミットin三重」では、伊勢志摩サミットに参加するG7各国から選ばれた15~18歳の男女28名が参加、“次世代につなぐ地球~環境と持続可能な社会”をテーマに、国際問題について討議を重ねた。
会期中の4月23日、G7各国のジュニア・サミットメンバー28名と三重県内の高校生9名が、同県桑名市にあるNTNの先端技術研究所を訪れ、風力、水力、太陽光を活用して発電したエネルギーを電気自動車(EV)や野菜工場などで使用するエネルギー循環モデル「グリーンパワーパーク」を視察した。
参加者はまず、先端技術研究所施設内の会議室で省エネルギーを支えるベアリングの歴史と進化、自然エネルギーによる発電技術を紹介した動画を鑑賞した。
その後、グリーンパワーパークの見学が行われ、NTNが開発した垂直軸風車や小水力発電装置、風力と太陽光のハイブリッド街路灯などの発電装置のほか、発電したエネルギーを照明などに活用する野菜工場などを同社従業員が案内した。
グリーンパワーパークは同社が提案する自然エネルギーの循環型モデルで、風・水・光の自然エネルギーを活用して発電した電力をEVの充電、レタスやトマトなどの野菜を栽培する工場の空調電源等に使用している。自然エネルギーを効率よく回収し、必要な場所へ最適分配することで、地球への負担を減らし、次世代に繋ぐ持続可能な社会の実現を目指すものだ。
同社は、中期経営計画「NTN 100」における重点施策の一つとして、自然エネルギー事業を推進し、小形風力発電装置や小水力発電装置の開発に取り組んでいる。今回の視察では、未来を担う子どもたちに、大規模ではなく、小規模コミュニティでも実現できる循環型モデルの事例を知ってもらい、環境と持続可能な社会についての活発な討議につなげてもらうことを企図した。
パークを視察するジュニア・サミットメンバー