デンソーは、半導体を使用した高感度・薄型の熱流センサー「RAFESPA(ラフェスパ)」を5月から販売する。
熱流センサーは、熱エネルギーの流量と方向を検知するセンサー。現在、産業用の温度 センサーとして製品開発や評価に広く使用されている熱電対に比べ、温度変化に対する感度が大幅に向上し、また放熱、吸熱の方向(熱の流れ)を検知することができるという。
今回発表したラフェスパは、独自のPALAP(Patterned Prepreg Lay-Up Process:抵抗、コンデンサ、ICなど埋め込こんだ高密度な基板を、めっきやはんだを使わず1回のみのプレスで完成させることができる一括積層プロセス)工法をベースに、センサー部に半導体を高密度に実装することにより、現在、市販されている熱流センサーに比べ4倍以上の感度(同社調べ)を達成し、また薄型化により曲面部の測定も可能になった。
これにより、幅広い分野で高精度な熱解析が可能となり、自動車のエンジンルーム内の熱ロスの測定や住宅設備の断熱性能評価など、製品開発段階での熱設計のスピードアップや、部品劣化に伴う工場設備の故障予兆診断などに活用することができるという。