日立金属は、高周波特性に優れたソフトフェライトコア材料「ML91S」を開発し、量産体制を整えた。同品によりネットワーク機器や自動車、スマートフォン搭載部品のさらなる小型軽量化、省エネ化を促していく。
同品は、高周波領域(1-5MHz 近傍)での低磁心損失化に優れたMn-Zn系フェライト材料。同社独自の粉末制御技術と熱処理技術により、通常高周波領域で使用されるNi-Znフェライト材料よりも飽和磁束密度が高く、高周波数領域における低磁心損失化に優れたMn-Znフェライト材料。また、実際の使用環境に近い高温環境下(80-100℃近傍)での低磁心損失化に優れていることからも、消費電力の低減のみならず発熱量を抑えることも可能だという。
同品の使用により、トランスやインダクターの高周波化と低損失化の両立が可能となり、ネットワーク機器の小型化、省エネ化が実現する。将来的には、自動車電装部品や携帯端末をはじめとしたさまざまな電子部品への適用も期待されている。