ボーイングと日本の機体主要パートナーは、ボーイングの新型旅客機777Xの開発・製造に関する正式契約に調印した。これは昨年、ボーイングと日本の航空機メーカー(JAI)および日本航空機開発協会(JADC)が発表した主要構造部位の約21%を日本の航空機メーカーが製造分担するという合意覚書(MOA)を契約諸条件を盛り込み契約文書にまとめたもので、分担部位としては胴体、中央翼、圧力隔壁、主脚格納部結合、客室扉、貨物室扉、主脚扉、翼胴フェアリング等が含まれる。
JAIとは、三菱重工業 (MHI)、川崎重工業 (KHI)、富士重工業 (FHI)、新明和工業 (SMIC) および日本飛行機 (NIPPI) の総称で、JADCは民間航空機の開発を推進し、日本の航空機メーカーの競争力を高める目的で設立された一般財団法人。
ボーイングはこれまで日本の航空機メーカーと、次世代737、737MAX、747、757、767、777、 787ドリームライナー、そして今回の777Xの開発、製造を通じて、50年近くにわたり協力関係を続けてきている。
ボーイングは2014年、50億ドル(約6100億円)におよぶ製品・サービスを日本から調達するとともに、数万人の雇用を支えている。ボーイングによる日本からの調達規模は、今回の契約締結により今後5年間で約360億ドル(約4兆4000億円)に達すると予測されている。
777Xは、乗客に人気が高く市場をリードする現行777ファミリーをベースとして作られる。777Xファミリーとしては777-8X と777-9Xがあり、現在6社から306機の確定受注を得ている。2017年に生産を開始、2020年の初号納入を目指している。