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三井物産、CFRP製自動車部品の量産化に向けた共同開発契約を締結

 三井物産は、金沢工業大学の革新複合材料研究開発センター(ICC)と、炭素繊維複合材料(CFRP)による自動車部品等製造の新製法に関する実証研究を行うことで合意し、2015年4月21日に複合材料研究に関する協力協定書および機械貸借契約を締結したと発表した。

 世界的に温暖化対策が喫緊の課題となっている中、輸送機器のエネルギー消費削減に向けた解決策の一つとして、部材の軽量化が挙げられており、炭素繊維等の軽量化素材の市場が急速に拡大する見込みです。しかし、現時点では部材等の製造コスト高が制約となり、一部の用途のみの採用にとどまっており、広く普及させていくには製造方法や製造ノウハウなどの改善が必要となります。

 これまで経済産業省のコーディネートの下、ICCおよび炭素繊維複合材料ユーザー企業との取り組みの検討を行ってきた三井物産が、今回実証用設備一式を購入し、ICCを中心とするユーザー企業を含む関連企業コンソーシアムに同設備を提供し、共同で炭素繊維複合材料による自動車部品を始めとした幅広い部材等製造の新製法開発および実用化を目指す。欧州では自動車メーカー主導で、材料供給から加工までの体制が確立され、炭素繊維複合材料が自動車の主要骨格部材等の部品として採用されている事例がある。炭素繊維複合材料による自動車部品等の量産化体制構築は、日本においても喫緊の課題となっており、今後も、経済産業省のコーディネートを得つつ、三井物産およびICCは産学官共同で日本での強固なサプライチェーンを構築すべく本取り組みを推進する。

 ICCは2013年7月、異業種・異分野の技術融合による炭素繊維複合材料の可能性を開拓することを目的として設立された国内最大級の複合材料研究センター。全国の産学官研究者を集結し、中間加工分野における国際競争力を向上させるべく、革新的技術の開発を目標としている。

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