日本ライフラインは、心臓ペースメーカー「KORA100(コーラ100)」の薬事承認を取得したと発表した。3月から販売の開始を予定している。
同品はペースメーカリード「BEFLEX(ビーフレックス)」とともに使用することにより、一定の条件下において安全にMRI(磁気共鳴画像)検査を受けることが可能であり、さらに世界最小クラスの本体サイズと長い電池寿命といった特長をもっている。
同品はMRI検査時の強い磁界を検知すると、MRI検査に対応した設定に自動で切り替わり、検査終了後に磁界を離れると5分以内に自動で通常の設定に復帰する独自機能「オートマチックMRIモード」を搭載している。検査が予定される場合は、医師があらかじめ同モードに設定しておくことで、追加的な操作をすることなく検査を実施することができるため、循環器科や放射線科などの診療科間におけるスムーズな連携が可能となる。
また、同品は胸郭インピーダンスのモニタリングを行う独自の機能も有している。この機能により患者の夜間における呼吸の異常を推測することが可能となり、心臓ペースメーカーを必要とする患者の多くに併存していると言われている、潜在的な睡眠時無呼吸症候群の早期の発見や治療への寄与が期待される。睡眠時無呼吸症候群は高血圧や心房細動のリスクを高める要因の一つとされており、循環器領域の疾患に対する治療においても、同症候群の早期の治療が重要視されている。
こうした独自の機能を備えながら、現行製品と同じ世界最小クラスの本体サイズや長い電池寿命を有しており、心臓ペースメーカーの植込みによる皮膚の圧迫や、電池寿命に伴う本体交換時の感染リスクの低減といった、心臓ペースメーカを植込まれる患者の負担軽減への寄与が期待される。