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クラレ、欧州でガスバリア性に優れたエチレン・ビニルアルコール共重合体の樹脂増産

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 クラレの欧州現地法人であるエバールヨーロッパは、ガスバリア性に優れたエチレン・ビニルアルコール共重合体の樹脂「エバール」の生産能力増強を行う。

 同品は、優れたガスバリア性を生かし、内容物の劣化を防ぐことから食品包装用途で、また揮発ガソリンの漏洩を防止することから自動車用ガソリンタンク用途で需要が拡大している。加えて、汚れ防止壁紙や床暖房用パイプ、冷蔵庫用真空断熱板など、用途展開を広げている。同品の需要は日米欧をはじめとする先進諸国が中心だったが、新興諸国でも拡大基調にあり、安定供給体制を維持するために、生産能力の増強が必要と判断した。

 今回のEVAL Europe社への設備投資額は約80億円。年産能力は、2万4000tから3万5000tに向上する。この他にクラレグループでは、米Kuraray America社で4万7000t、岡山事業所(岡山市)で1万tのペレットを生産しており、設備増強後の全体での生産能力は9万2000tとなる。なお、岡山事業所ではフィルムも製造しており、その生産能力は3000tである。