メインコンテンツに移動
mstkouenkai

 

旭化成ケミカルズ、爆発圧着クラッドの生産能力を50%増強

 旭化成ケミカルズは、滋賀県高島市のあいばの地区内において爆発圧着クラッド「BAクラッド」の第2生産拠点新設を決定したと発表した。

 爆発圧着クラッドとは、爆薬が爆発する際に放出する巨大なエネルギーを利用して互いに異なる金属同士を瞬時に圧着した金属板。鉄、ステンレス、銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウムを始めとする実用金属の多くを接合可能で、他の製法では接合が難しいチタン、タンタル、ジルコニウムなども接合できる。化学工業、石油精製、石油化学、エネルギープラント、船舶などの構造材料として広く使用されている。

 「BAクラッド」は、特に接合強度が高く、高い信頼性が要求されるLNG液化装置やLNGタンカーに不可欠な極低温領域向け高性能継手として、国内とともに世界的に使用されている。

 近年、新興国や途上国の経済発展や世界的な人口増加に伴い、エネルギー開発やプラント建設が増加し、爆発圧着クラッドの需要が拡大しているという。特に、米国のシェールガス革命を始めとする天然ガス田の開発が世界的に計画され、高性能継手の需要は年率2桁以上で大幅に拡大している。このような背景のもと、同社は「BAクラッド」をグローバルニッチトップ製品の一つと位置付け、強固な安定供給体制の構築とさらなる事業拡大を推進するため、第2生産拠点の新設を決定した。

 同社は現在、筑紫野工場(福岡県筑紫野市)において「BAクラッド」の生産を行っているが、今回の第2生産拠点新設により、生産能力は約50%増加する。

極低温領域向け高性能継手CCJ(CRYOCOUP JOINT) の事例極低温領域向け高性能継手CCJ(CRYOCOUP JOINT) の事例