島津製作所は、一般産業機器・研究用途・分析機器向けにコンパクトで取り回しに優れたターボ分子ポンプの新シリーズ「TMP-B300形」の販売を開始、小型ターボ分子ポンプ市場に本格的に参入する。
ターボ分子ポンプは、タービンを高速回転させ分子レベルで排気を行う真空ポンプで、真空状態でのプロセスが要求される産業機器や分析機器などの主要な構成要素の一つ。同社は、耐腐食性や耐高温などが求められる半導体・液晶・太陽電池の製造装置向けや、高い真空性能が求められる薄膜コーティング等のプロセス装置向けなど、高い信頼性が求められる分野において強みを有している。
光学機器や管球排気装置・小型真空排気装置などの汎用的な産業機器や研究用途および分析機器をメインターゲットとする小型ターボ分子ポンプの市場規模は約150億円(2013年度:同社調べ)であり、今後も緩やかに成長を続けることが予想されるという。
そこで同社では、これまで培ってきた技術や経験を活かして開発した同品を契機として小型ターボ分子ポンプ市場に本格的に参入し、グローバル戦略商品であるターボ分子ポンプ事業の拡大を図る。
今後小型ターボ分子ポンプのラインナップを充実させるとともに、オーバーホールをはじめとするサービスサポートの体制を整え、日本・米国・欧州・台湾・韓国・中国・東南アジアを中心に拡販を図る。