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パテント・リザルト、リニアモーター分野の国際調査における特許牽制力ランキングを発表

 パテント・リザルトは、世界のリニアモーター関連技術全般について、国際調査報告(ISR: International Search Report)に先行技術として引用された件数を企業ごとに集計した「リニアモーター分野 国際調査における特許牽制力ランキング」をまとめた。今回の調査では、欧州特許庁が提供するデータベースである「DOCDB(document database)」を用い、国際特許分類(IPC)として「H02K41」が付与されている出願を「リニアモーター分野」と定義した。2014年6月末までに世界各国で出願された23948件のうち、WIPOのサーチレポートに引用された2028件を対象に集計した。

 この調査により、世界のリニアモーター関連の出願において、先行技術としての認知度が高い特許を多く保有している企業が明らかになるという。集計の結果、1位 安川電機、2位は同数でニコン、キヤノンとなった。

 リニアモーター分野の国別出願件数を見ると、日本が最も多く、次いで、米国、ドイツ、中国の順となっている。国際調査における特許牽制力ランキングにおいても日本企業が上位10社中8社を占めており、日本企業が強い分野であることが分かる。

 1位の安川電機の最も多く引用されている特許は、信頼性が高く、高い推力が得られることに特徴を持つリニアモーターに関する技術(JP3791082)。同社のこの出願自体は国際出願されていないが、日立製作所の国際出願4件(うち3件がX文献)、THKの国際出願1件(Y文献)の合計5件に引用された。

 2位のニコンは半導体製造装置のステージなどに使われるリニアモーターについて、多く引用されている。X文献として引用された相手先としては、ASML、Carl Zeiss、PHILIPSなどの企業が挙げられる。

 キヤノンもニコン同様に、半導体製造装置のステージなどに使われるリニアモーターについて多く引用されており、引用された相手先として最も多い企業はニコンとなっている。そのほか、安川電機、PHILIPS、SIEMENSなどの国際出願に影響を与えている。

※X文献:請求項の主特徴の新規性又は進歩性を否定する引用文献。
※Y文献:他の文献と組み合わせで、新規性又は進歩性を否定する引用文献。
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