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デンソー、小型二輪車用の新型電子燃料噴射システムを開発

 デンソーは、小型二輪車用の新型FI(Fuel Injection、電子燃料噴射)システム「DIET-FI」を開発した。今回開発したシステムは、世界で初めてスロットルポジションセンサー、エンジン温度センサーなどの構成部品を削減しつつ、従来のFIシステムと同等の燃費、環境性能を確保する制御技術の開発により低コスト化を実現している。

 FIシステムは、二輪車において大型二輪車を中心に導入が進み、近年、小型二輪車においてもニーズが高まり、世界一の二輪市場である中国をはじめ新興国市場でも導入が望まれているという。

 同社は世界の二輪車市場の環境とニーズを捉え、従来のFIシステムと構成部品を全面的に見直し、少ない部品点数でも従来と同等の燃費、環境性能を確保できる低コストFIシステムを開発した。

 今回開発したDIET-FIは、空気吸入量を調整するスロットルバルブの開度を検出するスロットルポジションセンサーや吸入空気温度に応じた燃料噴射量の増減を行うために吸入空気温度を検出する吸気温センサー、エンジン内の温度を検出するエンジン温度センサー、ISC(アイドル・スピード・コントロール)用ステップモーター、転倒センサーの5部品を削減するとともに、削減したセンサー機能を補完する制御技術を開発した。具体的な補完技術としては、ECU(エレクトロニック・ コントロール・ユニット)に内蔵したサーミスターによる温度推定制御や吸気管圧力センサーによる加速・減速を判定する燃料調量制御など。

 開発したDIET-FIは、現在、グループ会社で二輪車用部品を生産する鞏誠電装(重慶)有限公司が生産し、五羊-本田摩托(広州)有限公司へ納入している。

DIET-FI主要構成部品DIET-FI主要構成部品