IHI、航空機エンジン用複合材部品の専門工場を2拠点に新設

　IHIは、相馬事業所(福島県相馬市)とIHIエアロスペース(IA)の富岡事業所(群馬県富岡市)に、国内では初となる航空機エンジン用複合材部品の専用工場を新設する。相馬事業所の新工場(SGV新棟)では、エアバス社が開発を進めている次世代航空機「A320neo」に搭載される航空機エンジン「PW1100G-JM」向けの構造案内翼(SGV：Structural Guide Vane)を製造する。IA富岡事業所の新工場(第3工場)では、「PW1100G-JM」などのファンケースを製造する。

　両工場は、IHIとしては初となる複合材部品の専門工場で、複合材の積層・切断から成形、接着、塗装といった工程を一つのラインで行う。これにより、通常、量産化が難しいとされていた複合材部品のリードタイムを大幅に短縮し、量産化を可能とした。

IHIエアロスペース富岡事業所で製造を行う「PW1100G-JM」のファンケース