パナソニックは、電子部品の基板搭載において、1回の加熱で、はんだ付けと同時に樹脂で補強できる、補強材技術を開発した。
これまでの補強材は、はんだが接合されるより低い温度で硬化するため、240℃でのはんだ付け後、後工程と呼ばれる製造ラインで、補強材の塗布、熱加熱が必要だった。
今回開発した技術は、同社独自の樹脂配合設計により開発した補強材を用いることにより、同社保有の樹脂強化型低温はんだと併用することで、160℃でのはんだ付けと補強材の硬化を、同時に行うことができる。
従来手法に比べ低温であり、1回の工程で終えることができるため、プリント基板のそりを抑制することができるほか、耐熱の低い部品の利用や薄い基板への実装が可能となった。
また、補強材の塗布効果により、高い耐落下特性を商品に付与することができるようになったほか、硬化後に樹脂を再加熱することで軟化する特性を有しているため、製造における不良発生時やユーザー故障時における搭載部品の容易な基板からの取り外し、ならびに修理を行うことが可能となっている。
同技術により、商品の耐落下特性や耐温度サイクル特性を向上することができ、スマートフォンやタブレット等のモバイル機器に活用が期待できる。