メインコンテンツに移動
mstkouenkai

 

第11回新機械振興賞、日野自動車が経産大臣賞

 機械振興協会( http://www.jspmi.or.jp )はこのほど、機械工業にかかわる優秀な研究開発およびその成果の実用化によって機械工業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業などを表彰する「第11回新機械振興賞」を発表、日野自動車の「尿素を必要としない中小型ディーゼル車用NOx、PM後処理システム」が経済産業大臣賞を受賞した。

 ディーゼル商用車の後処理装置として尿素SCRシステムが実用化されているが、尿素水のインフラ整備が不充分である問題がある。この問題を解決するために、尿素水を使わずに同一の触媒コンバータ上でNOとPMの同時低減を世界に先駆けて実用化し、定期的な尿素水の供給が一切不要な中小型ディーゼル車用の後処理システムを実現した。また、従来の尿素SCRシステムと比べて、大幅な省スペースを実現した。

 また中小企業庁長官賞は、テクマン工業と山形県工業技術センターの「プラスチックペレット検査装置の開発」が受賞。透明ペレット検査では、ペレット自体がレンズの様な光学特性を示すことから、異物との識別が困難である問題がある。この問題を解決するために、リアルタイム処理を可能とした画像処理システムを開発し、無影照明システムを実用化し、高精度化した。カラーペレットの色選別に関しては、RGB信号をYUVという色空間へ変換して、輝度成分と色調成分に分離し、良品を元にフィルターを構築し、高い検査精度を実現した。

 機械振興協会会長賞は、以下の4件が受賞した。敬産興業「高品質現場杭の作製管理システム」、JFEスチール「高靭性電縫管の溶接品質オンライン検査システム」、ナブテスコ「冬期凍結路面でも歩ける高安定性義足膝継手の開発」、マツダ「低圧縮比クリーンディーゼルエンジンの開発」。