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東レ、金属光沢調のナノ多層積層フィルムの売上高が発売から4年で10倍に

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東レ「PICASUSR(ピカサスR)」 東レは、同社が展開するナノ多層積層フィルム「PICASUSR(ピカサスR)」の売上高が、2013年度には2009年度比で10倍の規模に達する見通しになると発表した。2016年度には2013年度比で5倍の規模へと拡大を目指す。

 同品は、種類の異なるポリマーを数百から一千層、数nmの薄さで多層積層した金属光沢調のフィルム。独自のナノ積層技術とポリマー設計技術の融合により開発したPICASUS(ピカサス)”は、塗装やめっきを使わずに金属のような光沢を持った外観を表現できることから、重金属フリーの環境低負荷型フィルムとして、2008年に上市して以来、環境配慮型社会における新たなニーズに対応してきた。

 また、無線通信の電磁波を良く透過することや、積層技術によって金属光沢を持たせながら可視光をある程度透過するグレードも設計可能であり、優れた成形性や耐熱性、耐薬品性、印刷性といった様々な特長を持ち、ガラスや樹脂とのラミネート加工、各種樹脂との一体成形加工も可能であるため、適用分野や用途、ユーザーはますます拡大している。

 具体的には、優れた電磁波透過性、光透過性、易成形性を活かして、情報家電用途では、静電容量型タッチパネルや非接触充電器への外装・表面への適用が可能であり、鏡面に電光表示が浮き出るようなデザインが実現できる。また、車載用途では衝突回避システム等に搭載されるミリ波レーダーの表面部分への適用、および次世代HUD(Head Up Display:ヘッドアップディスプレイ)の表示部への適用が可能であり、LEDとの組み合わせにより金属調部品を夜間には光らせるなどのデザインが実現できる。