新日鉄住金は、需要が拡大している航空機分野向けのチタン合金製品の製造に対応すべく、中間製品(チタンインゴット)を受託製造する合弁会社を東邦チタニウムと9月に設立する。生産開始は2014年4月の予定。
航空機分野向けのチタン合金の製造には、多様なスクラップが活用でき原料選択における競争力のあるEB炉(Electron Beam Furnace)と成分の均質性が確保できるVAR炉(Vacuum Arc Remelting Furnace)の両炉を有するチタンインゴット溶解製造体制が最適とされている。
新会社は、新日鉄住金が直江津製造所にて営むEB炉1基に関する事業を吸収分割により承継し、また、株式会社大阪チタニウムテクノロジーズが保有するVAR炉2基を購入し、新会社へ移設することで溶解製造体制を整える。さらに、新会社を両社の合弁事業として運営することで、東邦チタニウムの持つ優れたチタン溶解技術を活用し、世界的に競争力がある素材製造基盤を構築する。