自動車ドアミラーに使用される高機能樹脂 東洋紡は、ブラジルで自動車部品用の高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)事業を展開するために、東洋紡ブラジル有限会社 アメリカーナ工場(サンパウロ州 アメリカーナ市)内への新工場の建設を決定した。
同社はこれまでに、メインユーザーである自動車部品メーカーの海外への生産移管に合わせて、北米、中国、タイ、インドネシアへ販売拠点および現地生産・開発体制を整えてきた。
ブラジルの自動車市場は、昨年度で380万台の自動車販売台数にのぼり、その販売台数は世界4位となる。今後も主なユーザーとなる中間所得層の増加が予想され、日系自動車メーカーも拡大をにらみ、小型車を中心に生産能力を増強する計画を立てている。
このような環境の下、同社は現地で自動車部品メーカーへの供給体制を構築するために、日系メーカーが進出している地域に近接した、東洋紡ブラジルアメリカーナ工場内に新工場を建設し、高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)事業を立ち上げることにした。
新工場の事業内容は、ポリエステル・ポリアミドなどを原料とした高機能樹脂の製造販売および受託コンパウンド事業。生産能力は年5000t。2014年の稼働開始を予定しており、設備投資額は約10億円。