ジヤトコ( http://www.jatco.co.jp/ )は、中国の生産子会社であるジヤトコ(広州)自動変速機有限公司(以下ジヤトコ広州)の上海分公司(JGZ上海)の新事務所開所式を4月23日に実施、またJatco CVT8の現地生産を開始した。
新しい上海分公司の事務所は、延べ面積505平方メートル、上海虹橋地区に位置しており、これまでのJGZ上海の役割であるリサーチ機能、新規顧客開拓機能、新規サプライヤ開拓機能、サプライヤ品質保証機能に加え、来場者が自由に見学できるショールームを備えており、人員は現在の16名から将来的には30名程度に拡大する計画。開所式には中国汽車工業協会の姚副秘書長をはじめ、中国汽車技術研究中心や中国の大学関係者、日産(中国)投資有限公司およびジヤトコ関係者などが出席した。
新事務所開設にあたり、同社専務の永倉均氏は「2018年度に売上高1兆円を目指すジヤトコにとって継続した成長が見込まれる中国は大変重要な市場です。今後さらに厳しくなっていくだろう燃費規制およびお客様の要望に対応し、高品質・低燃費のCVTを提供していくためにも、この新事務所の重要性はますます高まっていきます。また、新事務所は新たに外部の方との接点の役割も持つことになり、各方面との交流の場となるよう期待しています。」と話した。
中国での自動車市場は拡大を続けており、同市場では燃費向上に寄与するCVTが占める比率も年々増加している。拡大するCVTの需要に対応するため、ジヤトコ広州は2009年に中型車用CVTの生産を開始、2011年には小型車用の副変速機付CVT「Jatco CVT7」、さらにこのたび従来型より燃費を約10%以上向上させた同社の最新型CVTである「Jatco CVT8」の生産を開始し、東風日産の「Teana」に搭載を開始した。4月15日にはCVTの中国での累計生産100万台を達成、現在年間約90万台の生産能力と現地での適用開発の機能を有している。
ジwヤトコは1999年に設立(1943年に創業)。2011年度の生産台数年間493万台、売上高6025億円のトランスミッション専業メーカーで、2012年のグローバルなCVT市場に占める同社のシェアは49%となっている。同社は2018年度までに売上高1兆円の達成を目指しており、現在のメキシコ、中国でのCVT生産拠点のほか2013年にはタイのCVT工場が、さらに2014年にはメキシコ第2工場も稼動開始を予定している。