古河電工など、高い導電率を有するポリマーフリーの高密度CNT線を作製

CNT線で電球を発光させたもよう　古河電工は、産業技術総合研究所（産総研）と共同で、世界で最も高い導電率を有するポリマーフリーの高密度カーボンナノチューブ（CNT）線を作製に成功した。

　今回、CNT分散液の作製条件と凝固液の種類の検討を行った結果、特定の条件下では、凝固液としてポリマーが含有していない有機溶剤を用いてもCNT線ができることを発見した。このCNT線は絶縁体であるポリマー成分が含まれていないことにより、凝固液としてポリマーを用いる従来法と比較し、約20倍以上の高い導電率を有しているという。

　現時点では、通常の銅線に比べ低い導電率であるが、金属よりも高強度で軽量であるCNTの特性を活かしつつ、銅線と同等の導電特性を有する次世代電線の実現に向けて改良を重ねていく。