超硬工具協会( http://www.jctma.jp )はこのほど、工具業界で活躍した人や目覚しい技術開発や改善合理化を図った人を称える「平成24年度超硬工具協会賞」の受賞者を発表した。今回が通算35回目。業界功労賞で故・森清氏(富士精工)が受賞したほか、技術功績賞17件、作業・事務・生産技術等の改善賞5件が選定された。
森氏は、昭和33年に富士精工を設立、昭和51年に超硬工具協会に入会。昭和54年理事に就任、会員企業増加のため、主に超硬合金加工メーカや中部地区の企業を中心に積極的に勧誘した。その後、平成3年同会の基本理念である全員参加を体現した地区懇活動では、中部地区担当常任理事として創設時から年8回(現在7回)開催の会合を主導し、会合の内容は毎回、自動車、工作機械産業を中心に国内外の設備投資の状況や今後の展望等幅広い経済界の人脈からの生きた情報を発信したことなどが評価された。
受賞一覧は以下のとおり。
業界功労賞
故・森清氏(富士精工)
技術功績賞
「低環境負荷・高効率タングステンリサイクルの開発」アライドマテリアル、アライドタングステン
「新世代エンドミルMEW型の開発」京セラ
「高能率超硬ソリッドドリル コロドリル860-PMの開発」サンドビック
「鋳鉄・焼結合金加工用CBN材種『BN7000』」 住友電工ハードメタル
「高能率加工を実現する『QMミル』の開発」ダイジェット工業
「ステンレス旋削工具『AH600シリーズ』の開発」タンガロイ
「鋼旋削用工具材種『T9100シリーズ』の開発」タンガロイ
「大径刃先交換式ドリルの開発」タンガロイ
「高能率NVドリルの開発」日本超硬
「小型自動旋盤用後挽き工具『BACK DUO』の開発」日本特殊陶業
「『エポックSUSシリーズ』の開発」日立ツール
「フライス用CVDインサート材種GX2140の開発」日立ツール
「工程集約ボーリングホルダ『BHツール』の開発」富士精工
「高強度低Ni超微粒超硬合金TMS05の開発」冨士ダイス
「鋳鉄肩削りフライスカッタVOX400形の開発」三菱マテリアル
「高硬度鋼用コーテッドCBN材種BC8020の開発」三菱マテリアル
「超硬合金加工用ダイヤモンドコートエンドミルの開発」ユニオンツール
作業、事務、生産技術等の改善賞
「超硬合金の切削条件の最適化研究」ノトアロイ
「切削・研削液および潤滑油の排出量削減」ダイジェット工業
「プローブ測定活用による機械停止時間の低減」富士精工
「超硬合金研削の高能率化」冨士ダイス
「人員配置の変化に対応する安全教育体制の構築」三菱マテリアル