NTN( http://www.ntn.co.jp )は、高速・高精度テーブル技術と液晶リペア装置で培った光学・レーザ加工技術を融合した「薄膜系太陽電池用レーザスクライバ※」を開発した。変換効率の向上や低コスト化が期待される薄膜系太陽電池のパネル製造工程において、安定性に優れた高速・高精度なスクライブ動作が可能で、タクトタイム(製造における、生産工程の均等なタイミングを図るための工程作業時間)短縮に貢献する。
同品は、薄膜系太陽電池の大型パネル基板に対応し、パネル基板を搭載するためのステージ部を約50%軽量化した。また、軌道架台部分の高剛性化を図り、高速動作時の振動を抑制する。これらにより最大速度3000mm/s、加速度2.0Gの高速性能と、真直度±10μm以下の高精度を実現した。
また、3波長の選択が可能なレーザを搭載し、薄膜材料の種類やスクライブ工程ごとの様々な加工条件に適合する。レーザビームの複数本化には「複数レーザ方式」と「レーザ光分岐方式」の2方式の対応に加え、顧客指定の各種レーザや専用光学系装置の搭載など、カスタマイズ設計も可能。さらに、操作画面にはタッチパネルを採用し、作業者が簡単な操作で条件設定や加工状況の確認をすることができる。
※レーザスクライバ・・・太陽電池パネル製造工程で、レーザによって電極等の溝加工を行う装置