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三菱重コンプ、洋上浮体式液化天然ガス生産・貯蔵・積出施設向けコンプレッサなど受注

LNGプラント向けコンプレッサ・蒸気タービンLNGプラント向けコンプレッサ・蒸気タービン 三菱重工コンプレッサ(MCO、 http://www.mhicompressor.com/ )はこのほど、オランダのシェル社(Royal Dutch Shell plc)がオーストラリア北西沖での運用を目指す世界初の洋上浮体式液化天然ガス生産・貯蔵・積出施設(以下FLNG:Floating Liquefied Natural Gas facility)向けに、コンプレッサおよび発電システムを受注した。

 今回同社が受注したコンプレッサは3種類で、ガス井戸からのガス回収、ガス処理プロセスにおけるガスの搬送・圧縮、および安定化に使われる。発電システムは出力4万kWの蒸気タービン発電設備3セットで構成する。いずれもフランスのエンジニアリング大手テクニップ社(Technip)が発注元で、取扱商社である三菱商事の協力を得て受注した。テクニップ社は、韓国の三星重工業(SHI)とコンソーシアムを組み、FLNG施設のEPCI(設計・調達・建設・据付)を実施する。

 シェル社のFLNGは、同社が進める海底天然ガス田開発事業「プレリュード(Prelude)プロジェクト」の中核施設で、長さ488m、幅74mと洋上浮体施設としては世界最大。オーストラリア西部の海岸から約200km離れた洋上に係留される。

 LNGの生産はこれまで、陸上ないし比較的沿岸部のガス田を対象に、陸上の液化基地により行われてきた。これに対し本プロジェクトは、これまで開発が進んでいない沖合ガス田の利用に道を開く革新的な技術として期待されている。

 世界に先駆けての稼働を目指す今回のFLNGでは、駆動源として蒸気タービンが採用されており、従来のLNG生産施設で一般的に使われるガスタービンと比べ、長期連続運転が可能でプラント生産性向上に寄与するとともに、保守の手間が減少し生産量の変動にも柔軟対応できることになる。MCOは機械駆動用の蒸気タービンでは世界トップのメーカーであり、コンプレッサとあわせ豊富な実績が受注の決め手となった。