日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、新開発の外界認識技術とガイダンス機能により、階段の位置の検出と形状認識を自律して行ない階段を先導しながら昇降できる「四脚車輪型ロボット」を開発した。
開発したロボットは、脚先に駆動車輪を備え、平地や段差での高い移動能力を有した四脚の脚車輪型ロボットであり、画像センサと距離センサにより得られた外界情報を、独自の処理を行なうことにより、自律で階段を認識しながら昇降し、人を先導する。本技術は、車椅子、盲導犬や介護犬の代用などへの応用が可能で、人間の視覚力をアシストする自律移動ロボットへと繋がる技術開発を目的としたもの。
主な特徴は以下のとおり。
- 外界認識用新規アルゴリズム
距離画像センサより得られた情報を3次元空間における形状・位置・姿勢の情報に変換し、階段の段数や幅などを認識する。これにより、従来困難であった階段昇降中にも、階段の認識が可能となり、上り階段・下り階段を問わず、より安全で安定した階段での歩行が可能となった。
- 扱い易い先導機能
先導のための人とのインターフェイスは、角度や長さが可動するグリップを採用し、下り階段においても使用者の姿勢を安定させたガイダンス動作が可能となった。また、人の歩行速度に近いスピードでの移動が可能となり、実用化に近づいた。
- 階段昇降時の安全性の確保
階段昇降時に足先が着地した際に確実な停止を可能にし、段差部への接触を抑制するセンサを備えており、より確実な歩行で人を安全にガイダンスする。