森精機製作所「50番テーパ主軸に口径240mmフェースミルを装着した外観」 森精機製作所( http://www.moriseiki.com )は、高精度立形マシニングセンタ「NVX5000シリーズ」に50番テーパ主軸仕様を追加、受注を開始した。同シリーズは、累計8,000台以上の販売実績を持つ。50番テーパ主軸仕様は、シリーズのオプション装備とアプリケーションを継承しつつ、機械剛性、熱変位対策、省エネへの対応などを高い次元で実現した。
主な特徴は以下のとおり。
- 高精度
NVX5000 シリーズの主軸は熱変位を抑える熱対称設計となっている。加えてオプションで用意している、コラムとベッドの鋳物内部にクーラントを循環させる“機体クーラント循環機能”を搭載することで、8 度の室温変化に対して、熱変位量を7μm以下に抑えることができる。熱変位量を半分以下に抑え、かつ微少送りの応答性を高めたことで、従来機に比べ加工精度2倍を実現している。これにより50番テーパの高剛性な機械でありながら、高精度を要求される微細加工の精度を100%アップしている。様々な被削材・加工シーンにおいて、理想の切削条件で加工可能な機械とした。
- 高剛性
NVX5000 シリーズの案内には全軸摺動面を採用し、機械剛性を高めている。今回受注を開始する50番テーパ主軸仕様は、出力30/22kW(25%ED/連続)の高出力モータを搭載している。また、主軸の軸受内径をクラス最大のφ120 mm に大径化することで、より高い主軸剛性を実現している。高い機械剛性と高出力・高剛性な主軸により、重切削能力を30%向上している。
- 加工バリエーションの拡大
X軸ストロークは600mm、800mm、1050mm の3種類を用意し、ワークサイズに応じた最適な仕様を選択できる。また、重切削能力の向上により、工具最大径φ240mmまでの大径工具が使用可能となった。
- 省エネルギー
環境への負荷低減とランニングコストの削減を考慮して、機械停止時には主軸やサーボモータ、制御盤内のファンなど主要な動力をカットしている。また省電力機器の使用により総電気容量も抑えることで、電力消費量をトータルで30%削減している。