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テルモ、中国でカテーテルに加えて輸液や輸血関連領域事業拡大

 テルモ( http://www.terumo.co.jp )は拡大する中国市場において、現地での製品開発・生産体制を整備するとともに販売体制を強化し、カテーテルに加え、輸液や輸血関連領域での事業拡大を図っていくと発表した。

 同社はこれまで、心臓血管領域でのカテーテルビジネスを中心に中国での事業を展開してきた。現在、中国医療市場は急速な医療インフラの整備により、都市部から全土へ拡大しつつある背景を踏まえ、今回の事業拡大を決定した。

 第一弾として、同社は中国の国内企業で輸液ポンプのトップメーカーである、北京科力建元医療科技有限公司と輸液ポンプのODM供給および開発契約を締結し、現在、急速に拡大している2級病院市場を中心に7月より販売を開始する。これに伴い、深セン市保安医療用品有限公司、広東龍心医療器械有限公司の2社との提携により、両社の持つポンプ用輸液セットの販売も合わせて開始する。

 また、静脈留置針についても、現地メーカーとODM契約の締結を予定しており、今夏にも販売を開始する。同社では、成長著しい留置針市場での売上げ拡大を図るため、現在、ODM品に加え中国で針刺し防止機構付留置針の自社開発も同時に進めており、2012年に発売を予定している。輸血関連領域においては、ベッドサイドでの輸血時に使用する白血球除去フィルターで実績のある南京双威生物医学科技有限公司(本社:南京)との提携により、フィルター付き血液バッグの販売を開始した。中国では急速な医療ニーズの拡大により、血液、特に血漿と血小板が常に不足状態になっているという。

 同社は、中国市場で年平均30%の伸長を続けてきた。中国の医療機器市場は、今後10年で年平均成長率15%と予測されている。同社は、急成長を続ける中国市場で、現地での開発・生産・販売体制をより一層強化するため、「テルモ(中国)投資有限公司」の設立を申請。今後、中国でのビジネスモデルを早期に確立し、中国での国内生産品の販売比率を現在の約5%から2015年度には約50%程度に引き上げる。また販売拠点については、現在の8拠点に加え、今年度中に南京、西安、済南、深セン、長春の5拠点を新設する。