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アルバック理工、フィルムの水蒸気透過率測定装置を発売

 アルバック理工( http://www.ulvac-riko.co.jp )は電子デバイス保護膜(バリアフイルム)、食品包装フィルム、飲料品包装フィルム、薬品包装フィルムなど水を嫌う商品を保護するフィルムの水蒸気透過率(WVTR :Water Vapor Transmission Rate)測定を行う装置「AQ PassR(エイ キュー パサー)」をアルバックと共同で開発、発売を開始した。

 この装置は、フィルムを透過した水蒸気透過量の検出センサに初めて露点計(特許出願中)を用い、等圧法を採用した。同様に等圧法を用いている他社の製品(水蒸気透過量の検出センサは赤外線センサ)に比べ、性能は同等またはそれ以上で低価格を実現。真空を用いて行う水蒸気透過率測定では、試料となるフィルムの一方の面は真空であるのに対して、もう一方の面は大気圧なので、試料フィルムに差圧がかかるのに対して、等圧法では試料フィルムの両面が大気圧で同圧なので試料フィルムが受けるダメージが非常に小さくなっている。

 試料となるフィルムの形状はφ90mmで、延伸した材料や高透湿度フィルム上に成膜したバリア膜の評価を想定。1台の装置に二つのチャンバを備え、独立して2試料の測定を行うことが可能。2サンプル同時測定することができるため、試料の相対比較をリアルタイムで測定できる。1台のPCで最大31台の「AQ PassR」を制御することができ、最大62枚の試料が同時測定可能となる。特徴は以下のとおり。

(1)露点法により、0.5 mg/m2/dayの高分解能を達成。

(2)サンプル歪みが少ない等圧法を採用。

(3)2試料同時に測定可能。

(4)1台のパソコンで最大31台の「AQ PassR」が同時に制御可能。最大62枚の試料が同時測定可能。

(5)φ90mm(標準)の各種フィルムに対して水蒸気透過率測定が可能。

(6)試料温度、40〜80ºCの任意温度で計測可能。

 定価は1,450万円。