NTN( http://www.ntn.co.jp )は、軸受内部のグリース流動を特殊形状の保持器で制御することにより、従来より封入・密封性を高めた「高グリース封入玉軸受」を開発・商品化した。
同社では、軸受回転時におけるグリースの挙動について研究した結果、外輪が回転し内輪が静止している場合や比較的低速度、または起動停止が多い条件でグリースが漏れやすいこと、さらに、保持器の形状を改善することで内輪シール溝部へのグリース流動が減り、グリース漏れを抑制できることを見出した。
この保持器を適用することで、グリースが漏れない限界グリース封入量の増加を可能とし、グリース寿命を2倍に延長できるという。また、軸受への荷重負荷が比較的小さく、軸受の寿命がグリースの状態で決定される用途であれば、従来よりもグリース封入量を増した小径サイズの軸受が適用可能となるため、装置の小型・軽量・低トルク化にもつながる。
今後外輪回転用途を中心に販売を拡大していき、使用温度に応じて樹脂製と鋼板製を適用していく。