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アマダ、平面研削盤5機種の販売を開始

 アマダグループ( http://www.amada.co.jp )で切削機械と工作機械の販売を担当するアマダマシンツールは、平面研削盤の新シリーズの販売を開始する。10月1日新会社発足後、初めての新商品発表。いずれも中・大型機で、これまでのマシンとあわせ小型機から大型機までがラインナップされることになる。

 一方、イタリア・ミラノのEMOではプロファイル研削盤の新商品「DV-7M」を発表、日欧で工作機械事業が本格的に動き出した。

 新たな平面研削盤の商品名は「TECHSTER」。テーブルサイズが900㎜×400㎜の「TECHSTER94」から1200㎜×600㎜の「TECHSTER126」までの5機種。いずれも2008年10月に平面研削盤で包括的業務提携を結んだナガセインテグレックス(以下ナガセと表記)との共同開発商品で、既存の「D1/D3」「A1/A3」「SSR5」と合わせて平面研削盤シリーズが一気に充実する。

 アマダマシンツールでは、過去にテーブルサイズ1,000mm×500mmクラスの平面研削盤を製造販売していたが、ここ10年は金型部品業界にターゲットを絞り、研削加工の多工程化、高精度化、微細化ニーズに応えるために多軸タイプの小型研削盤の製造・販売に特化してきた。

 しかし近年は大型液晶テレビの普及、自動車部品用金型の高精密化、医療機器用部品や航空機用部品市場の拡大など中・大型部品製造で研削加工のニーズが急速に高まっている。こうした市場動向に対応するため、超精密加工研削盤を得意とするナガセとの提携に踏み切った。

 今回の新商品は、ナガセ製平面研削盤が持つ左右オーバーハングレス、T型一体ベッドなどの機械構造に、アマダマシンツールが培ってきた高馬力主軸、テーブルドレス機能などを融合、安定性と高機能を両立させたところに最大の特長がある。

 真直精度を長期間にわたって維持することが出来、また重量ワーク(1200kg)にも対応する(左右真直度 1.5μm/1200mm、前後真直度 0.7μm/600mm)。

 当面の販売目標はTECHSTERシリーズ5機種合計で年間20台。本体価格は2600万円~3100万円。
またEMOで発表の「DV-7M」は、主に工具研削加工ニーズをターゲットにした7軸制御多機能プロファイル研削盤。倍率300倍のCCDカメラにより高精度の形状計測が可能であるほか、パソコン付NCを搭載してオリジナルCAMソフトによる同時3軸法線制御プログラムが容易に作成出来、スライド部は全軸油静圧構造を採用することで工具の高寿命化に対応した高精度仕様となっている。

 「DV-7M」はことし8月に買収したドイツの研削盤メーカー「プロフィルテック社」の技術を踏襲した新商品で、価格及び日本国内での発売は未定。

 アマダグループでは、切削・工作機械事業の拡大を経営の重要課題と位置づけており、今回の新商品発表を契機に新規市場の掘り起こしや流通ルートの構築を一気に推し進める方針。