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第52回『グーニーズ』

 オレゴン州の小さな架空の町グーンドック。マイケル・ウォルシュ(愛称マイキー、ショーン・アスティン)の家は、借金で立ち退きを迫られていた。マイキーら“グーニーズ(まぬけな連中の意。グーンドックの連中の意も)”の少年4人組は、マイキー宅の屋根裏部屋で伝説の海賊「片目のウィリー」が遺した宝の地図を発見、家を救うべく宝を求めて大冒険を繰り広げる。だが、地図を頼りに行った先は放置された岬の燈台レストランで、そこは手配中のギャング、フラッテリー一家の隠れ家となっていた。宝を横取りしようともくろむフラッテリー一家に追われながら、レストランの地下に広がる大洞窟で、グーニーズの宝探しのアドベンチャーが始まる。

 宝に至るまでには当然、宝を守るためのトラップがある。グーニーズの一人、リッキー・ワン(愛称データ、キー・ホイ・クァン)は底に剣山のある落とし穴に落ちる。データは、いじめ撃退のための発明品をいくつも身にまとっていて、投げ縄ならぬ入れ歯クリップ付きのロープで天井の突起をつかみ、何とか難を逃れるが、床に這っていたロープを誤って引っ張ろうものなら、天井のほうで鎌が振り子運動を始め、岩を固定していたロープを断ち切り、岩をストンストンと落としていったり、骨でできたオルガンは楽譜どおりに弾けば通路が開いていくが、ミストーンしようものなら足元が崩れていくなど、様々な罠とフラッテリー一家がグーニーズを襲う。

 本作は『ET』のアンブリン作品で、スティーブン・スピルバーグらのプロデュースということもあって、『インディ・ジョーンズ』ばりのトラップやジェットコースター・アクションが満載だが、マイキーの家を救おう、グーニーズを守ろうとする少年たちの友情を核にしている。夏休みに、親子で見るのもお勧めである。故マイケル・ジャクソンの『ウイ・アー・ザ・ワールド』で独特なソロをとったシンディ・ローパーの歌う、主題曲『The Goonies 'R' Good Enough』もストーリーをポップに盛り上げている。