ミネベア( http://www.minebea.co.jp )は、通常のベアリング用ステンレス鋼と比べて、耐食・防錆性を20倍以上向上(塩水噴霧試験で500時間以上)させた高耐食性ミニチュア・ベアリング「Giga Protectionシリーズ」を7月中旬から販売開始する。
GPベアリングは、耐食・防錆性に優れた材料を使用しており、海水(塩水)にさらされるフィッシング・リールなどの釣り具や舶用製品、風雨にさらされる風力計、化学薬品などに侵食されやすい医療機器など、高い耐食・防錆性が求められる分野での用途展開が期待できる。GPベアリングを錆びやすい部分に使用すれば、製品購入後のメンテナンスが大幅に軽減されるなど、ユーザーにとってより魅力のある製品づくりに貢献する。
一般的に、ステンレス鋼の耐食・防錆性能を強化する手段としては、部材に特殊な表面改質処理を施してから組立てを行う方法があるが、多くの手間がかかっていた。GPベアリングは、通常のステンレス鋼ベアリングに比べて、耐食・防錆性能が20倍以上向上するにもかかわらず特殊な工程が不要な上、同工程で発生しがちな部材の変形や不具合がなくなるため、高付加価値化と同時にトータルコスト削減にも寄与できる。
ミネベアでは、GPベアリングの特性を活かして耐食・防錆ニーズの高い高付加価値分野向けに新たな用途を開拓し、2009年度に2億円、2010年度には5億円の売上げを目指す。
GPベアリングの概要は以下のとおり。
- サイズ:外径15mm以下の各サイズに対応。
- 主な用途:海水にさらされる釣り具(フィッシング・リール)や舶用製品、風力計、化学薬品に侵食されやすい医療機器など、高い耐食性が求められる製品。
- 特徴:特殊な材料の採用により、ステンレス鋼ベアリングに比べて20倍以上(塩水噴霧試験で500時間以上)の耐食・防錆性を実現。表面改質処理工程が不要。
- サンプル出荷価格:1個1,000円。