NTN( http://www.ntn.co.jp )は、事務機器用にクラッチ単品化による取扱い性を向上し、樹脂部品に容易に組み込むことができ、従来のクラッチ機能を保持することで高信頼性を持つ、新しいワンウェイクラッチ「NCT形」を開発し、商品化した。
同社では従来、ユーザーが指定する形状寸法の樹脂製部品の中にワンウェイクラッチを組込み一体化した「ワンウェイクラッチユニット」を販売、省スペースに有効なコンパクト設計に貢献できることから採用されているが、近年では樹脂製外部部品の成形をユーザーで行なう動きがあり、取扱い性が良く、樹脂製部品の中に組み込むことを考慮したワンウェイクラッチの商品化が要求されていた。
そこで同社では、ユーザーで樹脂製部品に容易に組込みが可能で、市場で実績の多い従来のNCZ形の技術を継承することで、信頼性の高いクラッチ機能を持つ新たなワンウェイクラッチNCT形を開発した。現在、プリンターやコピー機などの紙送り部をターゲットに事務機器メーカへの受注活動を開始、4月からサンプル対応を始めた。
特徴は以下のとおり。
(1)樹脂部品との一体化が可能:外輪外径部に回り止め部を設置
(2)外輪と蓋部品を熱加締めすることで単品化を実現(ばらけない)するほか、組込み方向の識別が、端面の色相で確認可能な上、ロック方向の変更はクラッチの組込み方向の変更で可能、など取扱いが容易
(3)高信頼性 : 十分な市場実績を有するNCZ形のクラッチ技術を継承
(4)ラジアル荷重の負荷が可能 : クラッチの保持器内径面で負荷