ソディック( http://www.sodick.co.jp )は、新開発の放電電源装置により、形彫り放電加工時の“絶対アークしない”加工を実現した。この加工性能の確立にあたり、本年度より世界初となる「アークレス保証」を開始する。
“絶対アークしない”放電加工の性能により、厳しい加工環境においても放電状態が安定して持続し、更なる高速化、極限までの電極消耗の抑制、梨地から鏡面までの幅広い多彩な加工面質の実現など、形彫り放電加工のパフォーマンスが飛躍的に向上した。また、加工が常に安定することで、加工中の状態を確認することが不要となり、機械稼働率アップとともに、省人化による生産効率アップをもたらす。
加工の安定性を検証する目的で実施する「試し加工」も不要となるため、コスト削減への貢献に加え、平成22年施行の改正省エネ法への対応が容易になる。
“絶対アークしない”加工性能の実現は、同社が長年培ってきた独自の要素技術の集大成であり、今回開発した放電電源装置による、正確で遅れのない放電現象の検出制御と、独自開発・製造のリニアモータ駆動による高加速・高応答な軸制御との高速処理を同時に処理することで、この加工性能を確立した。この制御技術は、1[Gbit/sec]の高速シリアル通信の適応技術によるもので、同社ではこの制御技術と加工性能を有する放電加工機群を、第5世代型「パーフェクトアクティブコントロール」と総称している。
同社は現在、「AP3L」「AG40L」「AG60L」の3機種で、同社規定の前提条件に該当(加工物に発生したアークが原因で金型に損傷を与えたものと同社が認定、など)した場合、その金型の修理代金を補償する「アークレス保証」を行う。