メインコンテンツに移動
mstkouenkai

 

ロボット6社、「技術研究組合 産業用ロボット次世代基礎技術研究機構」を設立

 川崎重工業、デンソー、ファナック、不二越、三菱電機、安川電機の6社は、産学連携により産業用ロボットの基礎技術研究を行う「技術研究組合 産業用ロボット次世代基礎技術研究機構」(略称ROBOCIP:ロボシップ)を設立した。産業用ロボットのさらなる普及に向けて基礎技術研究基盤を強化していく狙い。研究の実施期間は2020年度から2024年度までの5年間。

 産業用ロボットは、自動車産業や電機・エレクトロニクス産業で数多く導入されており、その技術は製造業を発展させていく上で欠かせない基盤技術となる。近年では労働力不足を背景に、食品加工や物流などサービス分野における産業用ロボットの活用も着目されており、産業用ロボットの市場は拡大が見込まれている。一方で、産業用ロボットの基礎技術研究分野では未知・未解明な領域が多く、さらなる裾野の拡大と研究の深化が求められており、また、こうした研究に携わる人材の育成も急務となっている。しかし、ロボットメーカーにおいては、基礎技術研究に割くことができるリソースが限定的という課題があった。

 そこで、産業用ロボットの基礎技術研究分野において、ロボットメーカー各社が連携することで、単独で行うよりも研究規模・内容を拡大・深化し、SDGs (Sustainable Development Goals)に則った技術革新の基盤を強化することを目指すべく、ROBOCIPの設立を決めたもの。産学連携して研究を進めることで、知識の共有化も図れる。

 ROBOCIPでは、基礎技術研究分野の三つの研究項目、「モノのハンドリングおよび汎用動作計画に関する研究」、「遠隔制御技術に関する研究」、「ロボット新素材とセンサ応用技術に関する研究」)を定め、検証・評価を行う。各研究項目において、多品種少量生産現場をはじめとするロボット未活用領域においても対応可能な産業用ロボットを実現するための要素技術を確立することを目指す。

 さらに、各研究項目で得られた成果に基づき、実現場を模した環境での実証試験を行い、産業用ロボットのさらなる普及につなげていく考えだ。

ROBOCIPの取組みイメージ図
ROBOCIPの取組みイメージ図