神戸製鋼所は、世界最大級となる超大型コンテナ船用クランクシャフト(全長22m、重量約500t)一式を三井造船に納入した。
同製品は、神戸製鋼所が2014年に開発した設計疲労強度を20%向上させる「型入れ鍛造法」を適用し製造したもので、昨年度2隻分の同型クランクシャフトを納入し、今回で3隻目となる。今後、すでに納入した分を含め10数隻の同型船の建造が予定されており、2018年度までに順次納入予定だという。また、同時にエンジンの回転力をプロペラに伝達する中間軸にも同社独自の技術である高強度材が採用されている。
船舶業界では近年、効率的な海上輸送を目指したコンテナ船の大型化が進んでいる。2011年から16年にかけて、コンテナ船隊は隻数ベースで5.3%の伸びに対し、積載量(TEUベース)では約40%の伸びと大型化が進んでおり、コンテナ船用エンジンに搭載される超大型クランクシャフトのニーズが高まっているという。
同社はクランクシャフト(組立型、一体型)において世界シェア40%、中間軸・推進軸においては国内シェア80%を有している。