三菱レイヨンは、北米市場における炭素繊維事業の拡大を図るため、炭素繊維材料のコンポジット部品の設計・製造会社である米・Gemini Composites LLCを買収した。同社の100%子会社である米・Mitsubishi Rayon Carbon Fiber and Compositesが、Gemini社の創業者から同社の全持分を取得し、2017年3月1日に子会社とした。
Gemini社は米国で、特に自動車向けの炭素繊維材料のSMC(Sheet Molding Compound)を加工した複合材の開発を専門とする設計・製造会社。三菱レイヨンは、2015年に愛知県・豊橋事業所でSMCの製造ラインを新設して以降、日本、ドイツ、北米で自動車メーカーへのSMCのマーケティングを積極的に展開しており、同社は現在SMCで世界最大の生産能力を保有している。
今回の買収によりSMCを使用した自動車部品の製品開発力がより一層強化され、部品の設計からアプローチした製品開発が可能になると考えているという。