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三菱重工工作機械、金型向け門形高精度加工機を開発

三菱重工工作機械「MVR-Fx」 三菱重工工作機械は、大形工作機械の主力である門形五面加工機MVRシリーズの新モデルとして金型加工向けの高精度加工機「MVR-Fx」を開発した。超精密加工機で培った高精度化技術や精密計測技術により、金型の高品位・高精度な加工面を実現する。

 同品は、本体を「高剛性シンメトリカル構造」とするとともに、外気温の変化による変形を抑制する「サーモスタビライザ」を採用。また、主軸には冷却油を主軸内部まで通して直接冷却する「主軸内部冷却機構」を採用して、高速回転時(2万回転/分)の温度変化や回転ぶれを抑制している。さらに、送り駆動系においては、運動性能向上のため、サーボモーターをボールネジの両端に直結させる「ゼロギャップドライブシステム(Zero Gap Drive System)」を新開発して搭載した。これらの新機構により、金型加工において熱変位や動作補正をサーボモーター調整に依存することなく、高精度で高品位な加工を実現する。

 一方、金型加工プロセスの効率化をサポートする機能として、超精密マシニングセンターで実績のある「撮像式工具測定システム」も装備が可能で、さらに加工した加工対象物を自動で計測する最新の光学式三次元ワーク計測システム(ATOSなど)にも対応している。

 また、作業の安全性を確保する全体ガードやオペレーターの加工物への接近性を配慮した機器配置、LED照明の採用や油・エアー消費を削減する省エネ設計などの「ファクトリーフレンドリー」コンセプトに基づいた新しい工作機械となっている。