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FOOMA JAPAN 2016開催、食品機械に対応する機械・要素技術

 「2016国際食品工業展(FOOMA JAPAN 2016)」(主催:日本食品機械工業会)が6月7日から10日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された。同展は、食品製造・加工機械を中心に原料処理から包装、物流に至る食品製造プロセスの総合展で、第39回目となる今回は「おいしい技術をアップデート」をテーマに、食の基盤となる安全・安心を確保した上で、食生活・食文化を豊かにするたまのアップデートされた最新の製品・技術が展示された。

川崎重工業「duAro」川崎重工業「duAro」 生産性向上や安全性確保の技術では、川崎重工業が人と共存・協調して作業する双腕スカラロボット「duAro(デュアロ)」を披露、省スペースで人と共存できる作業範囲を設定できるほか、ライン変更にも素早く対応できることや、両アームで別々の作業が行えることからサイクルタイムを短縮できることなどを示した。

安川電機「おにぎり番重詰めロボットシステム」安川電機「おにぎり番重詰めロボットシステム」 安川電機は配送用番重への商品詰め工程自動化のためのロボットシステムを提案。作業の人材確保が難しい時代への提案として「おにぎり番重詰めロボットシステム」を展示、センサ管理でバラツキのない作業を24時間365日の高い生産性で行え、異物混入を防止できる。

大同メタル工業「充填機用ギヤローターポンプ サニタリー仕様」大同メタル工業「充填機用ギヤローターポンプ サニタリー仕様」 こうした食品加工工場で稼働する機械の円滑な稼働を支え衛生安全を確保する要素技術としては、大同メタル工業が粘性流体の定量・低脈動移送が可能な「充填機用ギヤローターポンプ サニタリー仕様」を展示した。従来のポンプでは搬送液中のスラリーによってカジリが発生していたことがあったのに対し、サニタリー仕様のポンプではローターに独自のカジリ防止材を使用することで摩耗を抑えメンテナンス費用を軽減できるほか、充填バラツキが少なく調整頻度を少なくできることなどを謳った。

三木プーリ「リニアシャフトドライブ」三木プーリ「リニアシャフトドライブ」 三木プーリは簡素なシステムで駆動できるように設計した円筒型リニアモータシステム「リニアシャフトドライブ」を展示した。内蔵された位置センサが磁極位置を直接検出するため外付けの磁極検出器などが要らず、起動後すぐに推力を発生するほか、外部コントローラ不要で比較的複雑な位置決め運転まで可能。また、軸とハブの結合をパルカルの原理を利用したハイドロ方式で実現する「ETPブッシュ」を提案、回転方向、軸方向いずれの位置決めもボルト1本締めで効率よく正確に行えることを示した。ステンレス仕様では食品加工機の洗浄の必要な箇所への適用が可能とした。

ミネベア「EHEDG対応のロードセル」ミネベア「EHEDG対応のロードセル」 ミネベアは、昨年傘下に入ったザルトリウス社製の、衛生・清掃性に優れたEHEDG(欧州衛生工学・設計グループ)適合のステンレスハウジングを採用したロードセルを展示した。特殊熱処理された特殊鋼の起歪体にホイストンブリッジを構成するようにストレインゲージが装着され、起歪体に加わる力に比例した歪みを電気出力に変換するもので、1μm以下の表面粗さを持つAISI316Lステンレスハウジングとハーメチックシール構造によって完全防水を実現、衛生管理のためのジェット噴流洗浄に対応している。

NOKクリューバー「フッ素系グリースを使用したモデル(左)」NOKクリューバー「フッ素系グリースを使用したモデル(左)」 NOKクリューバーは、食品に偶発的に接触する可能性がある箇所に使用できるNSF H1規格に登録された食品機械用潤滑剤のラインナップを紹介。オーブンや乾燥機、包装機などの高温で使用される軸受や摺動部の潤滑剤として、260℃の高温下まで使用できるフッ素グリース「バリエルタ L 55/2 H1」の高温耐性を体感できるモデルを展示した。