住友重機械工業は、自動車のボディやフレームなどの車体部品を大幅に軽量化できる製造システム「STAF(スタッフ)(Steel Tube Air Forming)」を開発した。
同システムは鋼管をプレス機の金型にセットした後、通電加熱→高圧空気注入→成形→焼入れの工程を制御システムにより、フランジ付き連続異形閉断面を高精度に成形加工できることが特徴。
加工のイメージ
ハイドロフォーミングの連続した閉断面構造を成形できる特徴と、ホットスタンピングの鋼板を加熱しプレス成形した後に焼入れし、1500メガパスカル級の引張り強度に加工できる特徴を兼ね備えた、軽量で高強度・高剛性な閉断面部材の製造が可能となる。
さらに、世界初となるフランジ同時成形技術により閉断面構造をフランジ付きとすることで、今までハイドロフォーミングなどで課題とされてきた他部材との結合に必要な別物フランジと溶接工程を廃止させるなど、車体部品に採用されやすい構造の提案ができるという。すでに車体部品への適用に向けて大手メーカーと検討を開始しているところであり、2017年度からの商品化を目指している。