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新日鐵住金、中国の冷間圧造用鋼線の能力増強

 新日鐵住金は、中国における冷間圧造用鋼線の製造・販売会社である日鉄特殊鋼棒線製品(蘇州)の能力増強および加工体制の拡充を目的に、新会社・日鉄住金冷圧鋼線(蘇州)(NSCh)を設立し、操業を開始した。

 日鉄特殊鋼棒線製品(蘇州)は、2006年に設立、2007年に操業開始したが、中国自動車生産の伸びに支えられ、足元では安定的に1千t/月を超えるフル稼働となっている。

 新会社NSChは、今後さらなる伸長が期待される中国の冷間圧造用鋼線需要に的確に対応するとともに、品質・コスト・デリバリー面での競争力をさらに高めることを狙いとして、酸洗・伸線・熱処理を備えた一貫工場を建設し、生産能力を42千t/年まで増強する。さらに、中国での太径鋼線の現地調達ニーズの増大に応えるべく、2016年央には製品径φ40mmまで製造可能な伸線機を導入する。

 冷間圧造用鋼線は、自動車用ボルト・軸受等の重要保安部品に使用され、材質・寸法精度等厳格な品質管理が求められる。新日鐵住金では、事業ブランド「SteeLinC(スティーリンク)」の下で高機能商品群「XSTEELIA(エクスティーリア)」の開発を強化しており、自動車分野においても多くの独自商品メニューを保有している。