日本アビオニクスは、「宇宙用高速デジタル信号対応 プリント配線板」を開発し、7月22日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)より「JAXA-QTS-2140 付則H」として認定を取得、販売を開始した。
近年、人工衛星やロケットに搭載される電子機器においてはデバイスの進歩とともに高速信号配線の要求が高まっている。今回、同社は、産業向けプリント配線板では一般的に普及している低誘電率材料を使用し、宇宙用の高速デジタル信号対応プリント配線板として開発に成功した。将来は宇宙向け配線板でも高速信号の設計が積極的に採用され、材料特性を生かしてアンテナ基板(高周波基板)への展開も可能になると考えているという。
同品は、デジタル信号の高速化に対応した、低伝送損失の高信頼性用途プリント配線板。低誘電率材料と、ロープロファイル銅箔の採用により低伝送損失を実現し、従来材料を使用した製品を超えた高速化が可能になる。特性インピーダンスコントロールが可能なことにより、電気特性を維持しながら高速化に対応したプリント配線板の設計を可能にするという。
認定基板の外観および断面構造